日本語ボランティア研修会 テーマ「日本語を話せない人への対応」

平成31年2月16日(土)新狭山公民館  9:30~11:30


松尾恭子先生


若本ルシアさん

講師はいつもお願いしているAJALTの松尾恭子先生とペルー出身の若本ルシアさんです。

ルシアさんは狭山では初めての方でした。

最初にルシアさんから来日当初の事、今知りたい事などの経験に基づいたお話がありました。

日本語学校に行ったが、漢字がまったく分からず、一か月で辞めてしまった。

結局近所の本屋のおじさんや、つわりがひどく入院した病院で必要最低限の会話を習った。

私の経験から人それぞれ違うので、教科書通りではなくその人に必要な言葉を

必要なタイミングで教えてもらいたい。

例えばペルーでは小学校でも成績が悪いと進学できない。日本の学校はどんな成績でも進学できる。

ペルーの親は子供が進学できたので勉強が出来ていると誤解してしまう。

日本にしかないシステムや決まりはしっかりと教えて欲しい。

その際「しない方が良い」などのあいまいな言葉でなく「やってはダメです」と明確に教えてほしい。

私は漢字より、単語や言葉の背景にある決まり事や文化を知りたい。また間違った日本語はその場で直して欲しい。

紛らわしい言葉にも戸惑った。きれい⇔きけん・だいどころ⇔だいとうりょう・~のせい⇒~のおかげ ~のせい は悪いことに使う、~のおかげ は良いことに使う 等。

ルシアさんのお話はユーモアたっぷりで、来日外国人ルシアさんのお話は日本語ボランティアには、とても参考になるお話でした。

 

松尾先生はテーマに沿って日本語が話せない人への教え方を、レジュメに沿ってお話しされました。

最初は食べ物の写真のカードを使って物の名前だけを教える練習。

教科書の日本語よりも日常的に実際に使っているシンプルな日本語を教えることから始めること。

例えば 名札を指して「私は・・・・です」は「・・・・です」だけ。大事なのは余計な言葉を付け加えないこと。丁寧にいろいろ言うと、かえって初めての外国人は混乱してしまう。

新しい情報は一つずつ伝える⇒聞く⇔答える 単語のやり取りだけで充分。

初めての外国人には以下の3つの事を心がけることが大事。

  1. 日本語の会話を通じて会話を広げる
  2. 日本語の会話になれる(日本語の音になれる)
  3. 本人の発話を促す

 

常に笑顔で、余計なことは言わない。いつでも笑顔はとても大事。

又英語圏の人にとってローマ字は分かりづらいので使わない方が良い。

その後,動詞・形容詞・助詞と教えていく。助詞は特に外国人にとって難しので気を付けて教えるべき。


熱心に耳を傾ける日本語ボランティア

 「にほんご これだけ!2」と「Painless  Japanese   動詞100」「ことばの地図」抜粋と「これだけしたじき」など最新の日本語教材を松尾先生から頂きました。

限られた時間の中で楽しく学ぶことが出来、とても有意義な時間になりました。

広報部会 小池律子 記

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