6月22日(土曜日)、今年度第一回日本語教室スタッフ研修会を開催しました。
会場の中央公民館第5学習室には、10:00の開会時、日本語教室スタッフ25名が参集し、会場はほぼ満員となりました。
今回講師としてお招きしたのは、既にSIFAにはお馴染みの松尾恭子先生(AJALT)ですが、前回と同じくアシスタントとして、日本在住20数年のペルー人、若本ベラスケス・ルシアさんを同行されました。
今回の研修テーマは、「日本語教室の色々な活動~楽しく活動するために~」で具体的には、①話せない人への対応、②にほんごの発想、という内容です。
初めに、日本に初めて来て日本語を全く知らない外国人と向き合ったときの対応:
出来れば名札を胸に付けて、自分を指さし”名前”だけを言う、”私は”も”です。”も要らない。お互いの名前を声を出して言うこと。次は、食べ物その他の″モノ”の出来ればカラー写真を見ながら、一つづつ名前を言い、相手にも言って貰う。幾つかのモノの名前を覚えたら、次には”〇〇ですか?”、はい、〇〇です。”と繰り返す。
名詞の次はモノを見ながら「動詞(食べる、飲む、)」を教える。”〇〇、食べる”など単語を並べるだけ。
兎に角にほんごの会話は、言葉が多すぎる傾向があるので、伝えたい単語だけを発音することが大事とのこと。
そして名詞と動詞を覚えて短い文章をつくる時気を付けるのは、「助詞」をなるべく使わない事。「助詞」は日本語特有のものではあるが、外国人には最も分かり難いものだから。
続いてアシスタントのルシアさんが、初めて来日して以来20年間の体験談、日本語で苦労したお話をユーモアを交えて話してもらいました。初めの内は何処へ行っても、誰と話しても兎に角日本人の会話は長く、丁寧だが何を伝えたいのか分からなかったといいます。
そのことを、具体的に体験するために、ルシアさんの母国ペルーを初めて訪問した時に、外国人が初めてスペイン語を学ぶという設定で実習を行いました。
ルシアさんがお菓子を手に、”これは〇〇とというお菓子で、とても美味しいです。”とスペイン語で紹介します。
誰も殆ど何も分かりませんでした。次に同じお菓子を指さし”〇〇”と名前だけ言いました。次に”食べる”という動詞”comer”を教えて、続けると”〇〇を食べます。”というスペイン語を覚えます。
たったこれだけで、ペルーの人たちとの会話が始まるのだと理解できました。
今回の研修会は前回(2月16日)の研修内容の続編として実施した形になっており、AJALTが中心になって編纂した「ことばの地図」の流れに沿った内容であり、今回はその冒頭の「名前(名詞)」と「動詞」を覚える段階、そして短い文章による会話までを学びました。ここまで一切「助詞」は使わない会話でした。
日本語学習部会では、現在日本語ボランティア募集中であり、7月には新人ボランティアを迎えることになるので、今回の研修内容の次の段階、形容詞,助詞の使い方などについて今年度2回目の研修会を新人ボランティアも含めて年度内に開催したいと思います。
日本語学習部会 草野 記
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